2017年11月17日
今週の注目感染症 平成29年・45週(11月6日~11月12日)
■ コメント
今週は、レジオネラ症の報告がありました。レジオネラ症は、レジオネラ属菌が原因で起こる感染症です。
レジオネラ症は、レジオネラ属菌という細菌が原因で起こる感染症で、肺炎を中心とするレジオネラ肺炎と、肺炎にならない自然治癒型のポンティアック熱の2つの病型があります。
レジオネラ属菌は、入浴施設などでレジオネラ属菌が含まれる水しぶきを吸い込むことで感染します。
人から人へ感染することはないとされています。
○ 症状
レジオネラ肺炎は、2~10 日間の症状のない期間のあと、頭痛、食欲不振、筋肉痛などの症状に始まり、38℃以上の高熱、悪寒、呼吸困難などがみられるようになります。
ポンティアック熱は、1~2 日の症状のない期間のあと、突然の発熱、悪寒、筋肉痛などの症状が出現しますが、一過性で治ります。
肺炎症状を起こした場合には、悪化して死亡することがあります。
幼児や高齢者、他の病気にかかっているなど、抵抗力の弱い人は感染しやすいので注意が必要です。
○ 感染防止のポイント
レジオネラ属菌を増やさないためには、日頃から施設や設備の衛生管理が必要となります。
循環式浴槽を使用する際は、お風呂のお湯の適切な消毒を行うとともに、適宜入れ替え、浴槽や循環配管、ろ過器の清掃を行うなど清潔を保ちましょう。
加湿器に溜まった水でもレジオネラ属菌は繁殖します。加湿器のタンクはこまめに清掃し、使用する際は水のつぎ足しはやめ、新しい水を使うとともに、使用後はタンク内の水を抜いて乾かしましょう。
【福岡県感染症情報センターより参照】
(平成29年11月17日更新)